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■ネコがネズミを追いかける訳
むかしむかし、人間も生まれていない、大むかしのある年の暮れの事です。
神さまが、動物たちに言いました。
「もうすぐ正月だ。元旦には、みんな私の所に来なさい。そして、先に来た者から十二番目までを、その年の大将としよう」
ところが、うっかり者のネコは集まる日を忘れたので、友だちのネズミに聞きました。
するとネズミは、
「ああ、新年の二日だよ」
と、わざとうそを教えました。

さて、元旦になりました。
ウシは足が遅いので、朝早くに家を出ました。
ちゃっかり者のネズミは、こっそりウシの背中に乗って神さまの前に来ると、ピョンと飛び降りて一番最初に神さまの前に行きました。
それでネズミが最初の年の大将になり、ウシが二番目になりました。
その後、トラ・ウサギ・タツ・ヘビ・ウマ・ヒツジ・サル・ニワトリ・イヌ・イノシシの順になりました。
ところがネコは、ネズミに教えられた通り二日に神さまの所へ行きました。
すると神さまは、
「遅かったね。残念だけど、昨日決まったよ」
と、言うではありませんか。
くやしいのなんの。
「ネズミめ、よくも騙したな!」
怒ったネコは、それからずっと、ネズミを見ると追いかける様になりました。

■金太郎
むかしむかし、あしがら山の山奥に、金太郎という名前の男の子がいました。
金太郎の友だちは、山の動物たちです。
金太郎は毎日毎日、動物たちとすもうをして遊んでいました。
「はっけよい、のこった、のこった」
「金太郎、がんばれ、クマさんも負けるな」
だけど勝つのはいつも金太郎で、大きな体のクマでも金太郎にはかないません。
「こうさん、こうさん、金太郎は強いなあ。でも、次は負けないぞ」
今度は、つな引きです。
金太郎一人と、山中の動物たちの勝負です。
動物たちの中には、体の大きなクマやウシやウマやシカもいましたが、金太郎にかないません。
「つな引きも、金太郎の勝ち!」
なんとも大変力持ちの金太郎ですが、強いだけでなく、とてもやさしい男の子です。

ある日、クマの背中に乗って山道を行くと、谷のところで動物たちが困っていました。
「どうしよう?橋がないから、向こうへわたれないよ」
「よし、ぼくにまかせておけ」
金太郎は近くに生えている大きな木を見つけると、
「よし、ちょうどいい大きさだ」
と、いって、その大きな木に体当たりをしました。
ドーン!
すると大きな木は簡単に折れてしまい、金太郎がそれを持ち上げて谷にかけると、あっという間に一本橋の出来上がりです。
「わーい。どうも、ありがとう」
動物たちは大喜びで、金太郎のつくってくれた橋を渡りました。
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